<高校野球茨城大会:藤代3-1下館工>◇12日◇2回戦◇土浦市営

 ノーヒッターを攻略し、藤代がシード校の貫禄を示した。同点で迎えた6回に9番織田航平内野手(2年)が、内角高めのストレートを左へ運ぶ二塁打で出塁。暴投で三進し、2番文成太紀内野手(3年)の中前適時打で勝ち越した。下館工のエース谷中規彦(3年)から6安打で3得点。1回戦(対江戸川学園取手)で15奪三振の無安打無得点を演じた「茨城のドクターK」に土を付けた。

 谷中との対戦が決まると、対策を講じた。打撃マシンを台の上に置き、球の出どころをメジャー長身投手クラスの250センチに設定。球速も150キロに上げ、打撃練習に力を入れた。決勝のホームを踏んだ織田は、「とにかく塁に出ることを意識して振った。練習で速球には慣れていたので、速いとは感じなかった」と振り返った。また谷中の投球傾向も分析し、変化球がボールになった後の直球を狙い球に定めた。対策が実を結び、文成は8回にも追加点となる左犠飛を放った。

 好投手を攻略した菊地一郎監督(42)は、「序盤は抑えられてしまったけれど、粘って勝利をものにできて良かった。勝てたので100点」と笑顔を見せた。3年前の代表校は粘りの野球で、1戦1戦勝ち進む。【鈴木みどり】