<高校野球佐賀大会:鳥栖工2-1佐賀北>◇12日◇3回戦

 佐賀北が鳥栖工に1-2で敗れ、甲子園連覇の夢が消えた。1点を追う9回裏、2死二塁まで走者を進めたが、11回サヨナラ勝ちした初戦の再現はならず「がばい旋風」は起こらなかった。6人残るVメンバーの1人、田中亮主将(3年)は「自分たちのチームでも、甲子園へ行きたかった」と目をうるませた。

 守りのミスが出た。0-0で迎えた7回表、三塁手の悪送球と、投手の犠打野選で無死一、三塁のピンチを招き2点を失った。佐賀北も7回裏に押し出し死球で1点を返したが、反撃もここまで。百崎敏克監督(52)は「守備も乱れて、打つ方も(4安打と)相手投手にうまく抑えられた結果」と悔やんだ。

 劇的な優勝で、全国の注目を浴び続けた326日間。重圧は計り知れなかった。百崎監督は「夏は1つ勝つのも大変なのに、連覇なんて、とんでもない。負けたのは残念だが、優勝を引きずってきた1年が、ようやく終わった感じ」。一からの出直しを誓った。