<高校野球大分大会:日田林工11-2大分雄城台>◇20日◇決勝

 日田林工が、8回2死から甲子園をたぐり寄せた。走者なしから1四球をはさみ5本の安打を連ねて3点を追加。なおも2死一、三塁から4番末次群(3年)のダメ押し3ランが飛び出した。末次は「3番のところで終わると思っていたんですよ。僕も続かないわけには」。2死から全11点を奪う猛打をしめくくった主砲は、一塁ベース手前で高らかに右手人さし指を突き上げた。

 末次は投げてもチームを引っ張った。中学時代に全国準優勝投手の経験を持つエースは7回途中まで2失点。2点差に詰め寄られ、なお2死二、三塁のピンチを招くと、ここは太田尾郁弥(3年)が踏ん張った。打者7人をパーフェクトに抑えた。佐藤衆二監督(55)は「1番大事なところで仕事をしてくれたが、投手陣の粘り勝ちだった」と、5試合すべて必勝リレーを決めた2投手をたたえた。