<高校野球西東京大会:堀越6-1東亜学園>◇20日◇5回戦

 涙が止まらなかった。西武大久保博元打撃コーチの長男泰成主将(3年)率いる東亜学園(西東京)が5回戦で堀越に1-4で敗れた。試合後、大久保は自分の荷物に突っ伏して泣き続けた。「短すぎた…。これ以上の悔しさをもう味わいたくない」。

 上田滋監督(52)は宣言通り、エースの森椋太投手(3年)を先発させた。しかし初回に4安打され2点を許した。6回にも3安打で2点を奪われて、4点を追う展開。6回裏に野上寛史一塁手(3年)がソロ本塁打したが、後が続かなかった。同監督は「チームの力は互角。打線がつながらなかった」と無念の表情を浮かべた。

 大久保は3回裏1死一、二塁で三振。8回裏の無死一塁でも二塁併殺打とチャンスをいかせず、無安打に終わった。「悔いが残る。お世話になった人たちにはごめんなさいと言いたい」と言葉を詰まらせた。それでも最後には「今考えるといい思い出しかない」。野球は進学しても続けるつもりだ。3年間の思い出を胸に球場を後にした。