出番は最後の最後に回ってきた。延長12回2死二塁、ロッテはダフィーが代打で登場。7番手ブレイシアに、ファウルで2ストライクと追い込まれた。3球目は外角低めの直球。ストライクにも見えたが、捕手会沢が落球した。判定はボール。ダフィーは「いい球は間違いない。捕手が捕れなくてボールになったのかは分からないが、野球の面白いところ」と冷静だった。

 場内にため息と歓声が入り乱れた後の4球目は、ダフィーが待ち構えていた高めに来た。「打つゾーンを絞った。自分のいいスイングができた」。外国人投手にはタイミングが合うという。「米国人と日本人は球の出方が違う」。これを期待して代打起用した伊東監督も「最後の最後に残っていて良かった」と振り返った。

 真面目な性格で、ベンチスタートでも腐らない。「がっかりはしていない。他の選手もバットが振れているし、チームに得点を与える機能をしている。自分の役割は分かっている」。新外国人サントスの加入にも「僕というよりチームに火を付けてくれている」と刺激を受けている。

 4時間38分、21人を起用した熱戦を制したロッテ。ベンチ一丸となって6月は連勝スタートを切った。【斎藤直樹】