中日が連敗を3で止めた。勝ち運に恵まれないことで知られるバルデスが2試合連続白星で3勝目を挙げ「運気が寄ってきたかもしれないね」と自ら言うほど、面白いように中日サイドに流れが来た。

 始まりは相手のアクシデント。西武の先発佐野が初回に負傷降板。緊急リリーフしたガルセスに対し、2回1死二、三塁から木下拓の右犠飛で1点先制。さらに2死三塁でバルデスが空振り三振したが、振り逃げ(暴投)になり、労せずして2点目も入った。

 4回1死一塁では堂上の平凡な飛球が二塁と右翼の連係ミスで安打に。続く木下拓の打球は一塁ベースに当たる適時二塁打。「ベースに当たってくれと思いました。ラッキーでした」。2年目捕手は初めてお立ち台に上がった。

 前日は4本塁打で9点と活気づいていた西武打線を3投手のリレーで2安打1得点に封じた。森監督は「バルデスの場合、連敗も連勝も止めるから期待していたよ。こういうツキを大事にしないと」と笑いを誘うと「大砲の数ではかなわないけど、期待していない人がチョコチョコいいことをしてくれた。武山のヒットが1番大きな1点。楽になった」。8回、2年ぶりの安打で貴重な追加点をたたき出した途中出場の武山の、攻守の働きを称賛した。18日の最終戦にも勝てば、交流戦を勝率5割で終えられる。【柏原誠】