楽天ペゲーロが特大の15号満塁弾で、勝負を決定づけた。8回、阪神のミスに乗じて2点をリードし、さらにトドメを刺した。5番手の松田は、代わりばなの前打者三好に四球を与えて2死満塁にしたばかり。ペゲーロは「満塁の場面ではピッチャーはストライクを取りたいもの」と迷いはなかった。初球、ど真ん中に来たチェンジアップを振り抜いて、バックスクリーンに直撃させた。

 「打った瞬間、ホームランだと思ったよ」。120キロ近い巨体を揺らし、ゆっくりと一塁へ走りだした。今季2本目のグランドスラムに胸を張った。接戦が一転して大差となり、甲子園は悲鳴が響く。帰路につく阪神ファンの姿もあった。

 梨田監督も「効いたね。広い甲子園。何点あっても安心できない中でよく打ってくれた」とドミニカンの大砲を満足げに見つめた。チームは今季初の4連敗を逃れ、2位ソフトバンクとのゲーム差を1・5に広げて首位を守った。【栗田尚樹】

 ▼ペゲーロが8回に満塁本塁打。ペゲーロの満塁弾は5月27日西武戦以来で、これで満塁では5打数4安打、2本塁打、12打点の大当たりだ。また楽天の満塁本塁打はペゲーロが2本で、アマダー、茂木、ウィーラーが各1本。シーズン5本の満塁弾は、07年(フェルナンデス2、山崎武2、憲史1)に並ぶ球団最多記録。