夏! 祭り! サブちゃん! 楽天の「サブちゃん」こと福山博之投手(28)がカオス状態の混戦で好リリーフ、今季の登板34試合目も自責0を続けた。

 先発美馬の足がつり、7回の投球練習を切り上げ降板。どよめきの中「聞いてなかったが、心の準備ができていた」とマウンドへ全力疾走した。西武源田の投ゴロに飛び付き1アウトをもぎ取ると、マウンドから落っこちそうな躍動で投げ込み3者凡退。逃げ切り…と思いきや、Koboパーク宮城最多動員となる2万7387人の発表を合図に、8回の獅子が目覚めた。

 3番手ハーマンが代打山川にボークを犯した直後、同点2ランを食らった。しかし梨田監督が「暗くなる雰囲気はなかった」と明かしたように、福山が運んできた勝利の定型を崩すには至らない。その裏、ミスに乗じて無死満塁とし、アマダーが2点適時打の“代打返し”で競り落とした。

 お立ち台のオン・ステージ。福山は「これから花火大会。楽しんで!」と張り上げ、Koboパーク夏の風物詩を待ちわびる野球好きをあおった。追い付かれて突き放す“アガる”展開は、朝から大盛り上がりの球場にふさわしかった。