中日岩瀬仁紀投手(42)が、歴代最多949試合登板を達成した。プロ19年目で米田哲也が持つ日本記録に並んだ。

 日本最多登板記録を保持してきた米田哲也氏(79=阪急、阪神、近鉄)は、自分の記録に並んだ岩瀬に「ここまできたからには、とことん投げれるまで投げたらいい」と祝福しながら完全燃焼を期待した。

 阪急の第1次黄金期を支えながら18年連続2ケタ勝利を挙げ、通算350勝をマークした米田氏は「今とは時代が違う。私は先発完投が信条。今のように抑えという概念も、セーブ、ホールドの記録もなかった」と振り返った。

 米田氏は実働22年間で949試合に登板。それに並んだ岩瀬が1000イニングに満たないのに対し、通算5130イニングという驚異の数字を積み重ねた。

 「我々は連投が慣れっこで、ダブルヘッダーの初戦に中継ぎで3イニング、2戦目に完投、1日置いてリリーフで投げるといった時代に生きた。一概に比較はできない」

 “ガソリンタンク”の異名をとった米田氏。「私が先発でなく、1イニング限定で投げるクローザーだったら、100連投はできただろう」。最後は「リリーフだからといって練習で球数を投げないと制球力もつかないし、連投が利かなくなる。これからはナンボ低めに集めれるかだ」と持論で締めくくった。【寺尾博和】