巨人がルーキーの好投でCS圏内に急接近だ。ドラフト2位の畠世周投手(23)が、3位DeNAとの直接対決第2ラウンドで初の中5日で先発。冷静な投球で7回を5安打1失点に抑え、自身4連勝となる5勝目を挙げた。チームも4連勝を飾り、DeNAには7連勝で0・5ゲーム差に迫った。今日3日に勝利すれば、5月29日以来の3位浮上となる。

 周りの景色は気にしない。見慣れた捕手小林のミットだけをめがけて腕を振った。味方が勝ち越してくれた直後の6回。畠が勝負どころに余力を注いだ。柴田は2球で遊直、筒香には4球目の内角直球で見逃し三振。最後はロペスを1球で捕邪飛に打ち取り、7球で3者凡退と完璧に流れを断ち切った。「絶対に流れを渡しちゃいけない場面。特に気合を入れました」。サインにうなずいたらすぐに両腕を顔の前に上げ、投球する。要求通りの球を全力で投げることだけを考え、初の敵地横浜を制圧した。

 捕手からの送球を受けた後は、5秒とたたずに投球動作に入る。「意識してやっています。打者に考える時間を与えないように」。余計な考えを捨て、やるべきこと1つに集中。青一色の敵地のど真ん中でも落ち着きをなくさなかった。