約5カ月ぶりに1軍に昇格したソフトバンク吉村が今季1号を放ち、CSでの右の代打争いに割って入った。7番一塁で出場。5回に一時同点となる左越えソロを放ち、江川、塚田に負けじと存在をアピールした。

 「チームの優勝に何ひとつ貢献できなかった。そんな中で上げていただいたので、絶対打ってやろうという気持ちだった」

 右の代打争いが活発だ。塚田が20日に、江川も21日に本塁打を放っている中での1発。藤本打撃コーチは「これで横一線に並んだ。CSに向けて残りの試合でもアピールしてほしいね」と、競争を歓迎した。工藤監督も「今まで1軍でやっている選手も含め、ここにいる選手だけでやる訳ではない。より調子のいい28人を選んで、勝てるメンバーで戦いたい」とあおった。

 今季出場4試合の吉村にも十分チャンスはある。プロ15年目の33歳は「少しでもチャンスを生かして、悔いが残らない打席にしていきたい」と、悲壮な決意でポストシーズンへの生き残りを目指す。【福岡吉央】