日本の4番もあるぞ! ソフトバンク柳田悠岐外野手(29)が2日、宮崎キャンプを視察した侍ジャパンの稲葉篤紀監督(45)から「打てるし足もある。1~5番を」と打線のキーマンに指名された。4番筆頭候補はDeNA筒香だが、柳田の可能性も浮上。稲葉ジャパン初のフル代表で挑む3月のオーストラリアとの強化試合(3日ナゴヤドーム、4日京セラドーム大阪)は、最適の打順を探す大事な試合になりそうだ。

 柳田はベンチで稲葉監督とガッチリ握手した。侍の指揮官は「また体が大きくなった」とパワーアップした姿に驚いた。強化試合の一員として3年ぶりに日の丸を背負う。右肘の故障などで、代表の舞台になかなか立てなかったが、稲葉ジャパンの構想では、幅広い役割を期待されている。

 稲葉監督は「3拍子そろっている。打てるし、足もある。早い打順を打つ選手になる。1~5番で。選球眼もいい。どの打順もこなせる。どれだけ彼を生かせるかを考えてやっていきたい」と構想を明かした。

 昨季は主に3番で打率3割1分、31本塁打、99打点と好成績を残した。15年には打率3割6分3厘、34本塁打、32盗塁でトリプルスリーも達成している。昨年の日本シリーズのような1番打者もあれば、超攻撃的2番打者もできる。現在4番候補筆頭の筒香と4番を争う存在にもなり得る。

 前日のキャンプインは雨のため、この日が初の屋外でフリー打撃となった。柳田は「まだまだ。打撃にならない」と試運転状態ながら、58スイングで14本の柵越え。バックスクリーン直撃弾や左翼へ流したアーチなど、豪快な打球を広角にぶち込んだ。稲葉監督の期待については「プレッシャーですね。(代表は)楽しみ。打順は何番でも大丈夫」と話した。

 稲葉監督が掲げる「スピード+パワー」を体現した柳田が何番を任されるのか。稲葉ジャパンが初のフル代表で戦う3月3日からの強化試合、オーストラリア2連戦が注目される。もしかして4番も…。

 柳田も何番を任されてもいいように、しっかりと状態を上げていく。【石橋隆雄】