東日本国際大が4-1で東北公益文科大を下し、開幕から無傷の7連勝で優勝へ大きく近づいた。3回1死一塁で4番斎田海斗外野手(2年=仙台育英)が先制2ラン。ここまで打率5割4分5厘、3本塁打、10打点と打撃3部門でリーグ1位に立っており、3冠王も狙える勢いだ。

 今季絶好調のバットは、好機を逃さなかった。斎田は真ん中に甘く入った直球を振り抜くと、打球は風にも乗って左翼席に吸い込まれた。「詰まったので、まさか入るとは思わなかった」と振り返ったが、今季はひと味違う。3月に山崎照太主将(4年=弘前学院聖愛)が右足のけがで一時離脱したことで任された4番の座だったが、結果を出し続けている。

 昨秋は打率1割3厘と不振。だが仁藤雅之監督(38)は「斎田がオープン戦から良かったので、4番として育てるつもりで置いた。大切な場面では全て打っている」と、起用的中に満足した。斎田は「昨秋の不調が自分を成長させてくれた。さんざん悩んで、ただ野球を楽しもうという思いに行き着き、結果が出るようになった」と、気持ち良く打席に立てている。今日29日の第2戦で勝ち、福島大が日大工学部に敗れると優勝が決まる。斎田は「自分の記録よりチームの勝利が一番大切」と、主砲の自覚をにじませた。【神稔典】