バースデー登板は、水入りとなった。

 日本ハム斎藤佑樹投手(30)が先発し、4回途中を8安打5失点。激しい雨に、2度、マウンドに土を入れるなどしたが、4回表2死二、三塁で降雨ノーゲームとなり「こんな状況で投げるのは中学生の時以来。内容は散々で良いところはなかったけど、20代のいろいろなものを洗い流したと良い意味で捉えたい」と、気持ちを切り替えた。

 早実高時代に“ハンカチ王子”として甲子園を沸かせたアイドルも、30歳になった。2006年夏の甲子園決勝では、延長15回引き分け、翌日の決勝再試合も1人で投げ抜き全国の頂点に立った鉄腕だが、25歳頃から「肩の疲労が抜けなくなりました」と、体の変化を感じるようになったという。

 「プロに入って8年目で、いろいろなことがあったけど、この歳で野球をやらせてもらっていることに感謝しています」。この日の試合で、4戦連続、雨中での登板となり「すっかり雨男です」と苦笑い。理想の30歳像は「人に優しく、怒らない」としながらも「今日はずっとマウンドでイライラしていたので、ダメですね」と、さっそく自分自身を戒めた。