ソフトバンク武田翔太投手(25)が「松坂イズム」で1カ月ぶりの白星をつかみに行く。11日、福岡・筑後市のファーム施設で投手練習に参加し今日12日巨人戦の先発に向け調整。8日にナゴヤドームでチームが敗れた中日戦での松坂の投球から復活へのヒントを得た。

 今季から背番号「18」を継承した武田は、ブルペン待機していた。走者を出しながらも要所を抑え5回1失点。松坂の執念の投球に感じるものがあったようだ。武田は「ヒットを3本打たれても、ホームにかえさなければいい。それくらいの気持ちで投げているのはさすがだなと思った」と振り返り、自身の投球に当てはめ「ぼくはヒット2本で点を取られてしまうこともある。気持ちの問題だと思うんですけど、大事なところで踏ん張れるか」と気合を入れた。翌9日には引き継いだ背番号18のユニホームを見せ、松坂も「おー、おー。そうね、そうね」と笑顔で交流。名古屋の地で手にした収穫を胸にマウンドに向かう。

 2試合連続完封した5月13日の日本ハム戦以来、白星から遠ざかっている。武田は「調子がいい分、コースを狙ったり。欲が出たところはあった」と敗因を分析。「押し切るくらいのイメージで。気持ちで負けたくない。気持ちひとつで人生変わりますから」と、松坂ばりの粘りの投球を誓った。4年連続勝率1位を狙う交流戦は2ゲーム差で首位ヤクルトを追う2位。まだポストシーズンを含めセ・リーグ球団相手に負けのない武田が逆転1位をたぐり寄せる。【山本大地】