ソフトバンクが今季2度目の「1-0勝利」を収めた。4発12点で大勝した翌日だったが、堅実に最少点差を守り切った。1点リードの9回2死一塁。マウンド上には抑えの森だ。中島が左前にはじき返すと、一塁走者の小田は果敢に三塁を狙った。しかし左翼中村晃は冷静に三塁へ好返球しタッチアウト。3失策の相手に対し、守り勝ちを象徴するようなプレーで試合を締めた。工藤監督は「最後に(中村)晃くんがいいボールを投げて、アウトにしたのが大きかった。打つだけでなくて、守って勝つことができた試合だったと思います」と胸を張った。

試合を作ったのは先発バンデンハークだ。今季初の無四球投球でテンポよく投げ込んだ。最大のピンチは7回2死二、三塁。粘る宗を11球かけて打ち取った。7回0封で今季10勝目。ソフトバンクの外国人では3人目の2年連続2桁勝利となり「自分の中で今年一番良かったと思う。この時期の1勝はどんな勝ち方でもチームにとって大きい」と喜んだ。

これでチームは7日オリックス戦の4回から24イニング無失点を継続中。西武、日本ハムがともに勝った中で大きな1勝を挙げ、貯金は今季最多14に伸びた。明日11日からは20日まで長い遠征となる。工藤監督は「ホームで勝ち越せたことは大きい。長い遠征になるが、負けられない試合が続く。下にいるので、とにかく勝つしかない。とにかく1個1個です」と気持ちを次戦に向け切り替えた。【山本大地】