クライマックスシリーズ(CS)の本拠地開催を、日本ハムのWエースがたぐり寄せる。栗山英樹監督(57)は、明日23日からのソフトバンク2連戦(ヤフオクドーム)、30日からの西武4連戦(札幌ドーム)に10勝を挙げるニック・マルティネス投手(28)と11勝の上沢直之投手(24)を投入する。今季の先発陣をけん引してきた2人が、上位チームを直接たたき、のし上がる。

わずかな可能性を残す逆転優勝、そしてCSを札幌ドームで開催できる2位へ浮上するには、2桁勝利コンビの奮闘が不可欠だ。20日に悔しい敗戦を喫したソフトバンクとのゲーム差は「4」。縮めるには、最後の直接対決で勝つことが必要になる。マルティネスは「CSへ向けて勢いを付ける結果を残したい。ヤフオクドームのマウンドは僕自身は好き。硬くて投げやすい。(ソフトバンク打線は)破壊力ある打線だけど、しっかり調整したい」と、意気込んでいる。

データも後押しする。今季はソフトバンク相手に両右腕が8試合に先発。チームは6勝2敗と勝ち越している。特に上沢は5試合で4勝1敗、防御率2・19と得意にする。調子が下降気味だった8月10日の対戦で初めて黒星を喫したが、今月17日のオリックス戦で自身7試合ぶりの勝利を挙げて状態は上向き。「ここから波に乗っていければ」と、勝負どころへ向けて腕をぶす。ポストシーズンを勝ち抜くためにも、両チームを封じておきたい。【木下大輔】