オリックスに親子鷹が誕生する。天理・太田椋内野手(3年)が、外れ1位で単独指名を受けた。父は元近鉄で、今はオリックスの打撃投手を務める暁氏(47)。父も見守る会見場で自分の名前を聞き、ほほを緩めた。

高校通算31本塁打で、堅実な遊撃の守備など攻走守全てで評価された。「まさか1位で選ばれると思っていなかったので、ビックリしています」と目を丸くした。

小さい頃、よく京セラドームに連れていってもらっていたなじみの球団。「父と同じ職場でできるという、喜びもありますし、恥ずかしさもあります」。そう胸の内を明かしながら、「お互いにしっかりと頑張って、チームのために貢献できるように。プロ野球は厳しい世界だと思いますが、しっかり努力して早く1軍の舞台で活躍できるように頑張りたい」と共闘を誓った。

 父暁氏も「正直、まさか。こんな高い評価をしていただけると思わなかった」と同じく驚きを隠さなかった。プロの先輩として、「厳しい世界。しっかり競争に勝って1軍で活躍してもらいたい」とエールを送り、父としては「僕が投げて、打ってもらえるようになったらありがたいですね」と打撃投手として息子と相対する日を心待ちにした。

実際に投げる日が来れば、「かなり緊張するんじゃないですかね」と笑顔で息子の活躍を願った。【奥田隼人】