10月に左ひざのクリーニング手術をした巨人上原浩治投手(43)が28日、都内のグラウンドで自主トレを行った。まだ全力で走ってはいないが、患部は順調に回復。6割程度のスピードで1時間くらい走り込み、キャッチボールの間隔も70メートルほどまで伸びた。20メートルほどの距離からは、約30球、キレのいい直球を投げ込んだ。

快晴に負けない笑顔だった。午前8時半から始まった自主トレは、午後1時まで続いた。「順調も順調。年明けには全力で走るつもり。リハビリで下半身のトレーニングは制限しているけど、その分、上半身と体幹はやっている。オレ、球が速くなったんちゃう」と練習を切り上げ、口調も滑らか。自主トレをサポートしている沢井芳信氏(38)も「例年より球にキレがある。今日は一番、良かったです」と証言した。

リハビリの順調さは、キャッチボールの距離にも比例している。当初、年内は50メートル間隔までにとどめるプランだったが、70メートルまで伸びた。「もっと投げられるけど、これぐらいにしておかないと。まだ、急な階段を上り下りすると少し痛む。でも今日の練習程度なら、痛みはない」と話した。まだ5日に1度ほど、患部にたまった水を注射で抜かなければいけないが、想定内の自主トレを行っている。

年末年始も、動ける場所を探して自主トレ予定。趣味のゴルフも「やろうと思えばできるけど、ひねったりする動きに不安がある。念のため、やらないつもり」。キャンプは2軍スタートだが、開幕に照準を定めたリハビリに不安はない。