中日の本拠地開幕戦のセレモニーとしてOB2人による始球式を行った。

マウンドには60年代にエースを務めた権藤博氏(80=野球評論家)が上がり、打席には3代目ミスタードラゴンズとして立浪和義氏(49=野球評論家)が立った。2人はともに入団当時のユニホームに身を包み、権藤氏はマウンド前から投球。55キロの内角直球を立浪氏が右前にクリーンヒットした。権藤氏は「マウンドの土の部分は、先発投手のもの(だから汚せない)。久しぶりに投手のプレッシャーを感じた」と話した。立浪氏も「権藤さんといっしょに殿堂に入れて良かった。球がバットに当たって良かった」と感想を述べた。

2人はともに今年、野球殿堂入りしたこともあり、本拠地開幕戦の始球式を務めた。

権藤氏は61年に中日に入団。杉下茂氏の背番号20を引き継ぎ、新人の61年に35勝、翌年も30勝を挙げ、2年連続で最多勝投手に輝いた。登板数が多いことで「権藤、権藤、雨、権藤」という流行語にもなった。68年現役引退後は中日、近鉄(現オリックス)、ダイエー(現ソフトバンク)、横浜(現DeNA)などのコーチを経験。98年は横浜監督としてリーグ優勝、日本一を達成した。

立浪氏は69年生まれ。87年のドラフト1位で中日入団。球団史上唯一の高卒新人として1軍開幕戦フルイニング出場を果たし、優勝に貢献した。同年は新人王とゴールデングラブ賞を受賞。その後、遊撃、二塁、三塁で合計5回、ゴールデングラブ賞を受賞した。引退するまでの22年間、中日一筋でプレー。通算2480安打は中日最多。