阪神原口文仁捕手が2度の得点シーンの起点になった。2点を追う2回1死。左前打で出塁。梅野の左翼線二塁打で、一塁から激走を見せた。三塁ベースを迷いなく蹴り、本塁に気迫のヘッドスライディング。際どいタイミングだったが、判定はアウト。

「タイミングが微妙だったので、1番早い方法を選びました。(セーフの自信は)ありました」。すぐさま矢野監督はリクエストを要求した。リプレー検証で判定は覆り、セーフ。スタンドが沸いた。

7回にも先頭打者で右前打を放ち、2得点を呼んだ。2安打はいずれも攻撃の起点になった。この日は福留が休養日でスタメンを外れた。代役の5番で役割を果たした。「今日は得点に絡めた。こういう機会を増やしていって、チームが勝てるようにやっていくだけです」。13日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)では、1軍復帰後初めて一塁で先発起用されたがノーヒットに終わった。試合に敗れたが、今季2度目のマルチ安打。1軍復帰8試合で、打率は3割7分5厘と結果を残している。原口の躍動が、チームに勇気を与える。【真柴健】