オリックスと中日は6月30日、トレードが成立したと発表した。オリックス松葉貴大投手（28）と武田健吾外野手（25）が中日、中日の松井雅人捕手（31）と松井佑介外野手（31）がオリックスに移る。また、オリックスは中日スティーブン・モヤ外野手（27）を金銭トレードで獲得することも発表した。

オリックスは捕手の伏見が左アキレス腱（けん）断裂で今季絶望的。さらに主軸を期待して昨オフに獲得したメネセスはドーピング違反のため契約を解除した。穴を埋めるため、中日に打診し、トレードと外国人補強を一気に成立させた。

オリックス福良GMは「日本でプレーしている経験は大きい。モヤの打力は非常に魅力がある。今のうちには必要な戦力になる」と語り、松井雅獲得についても「実績と経験ある捕手。捕手は特に経験がものを言うポジションでもあるので、期待しています」と正捕手・若月の成長を促す意味でも喜んだ。松井佑で手薄だった右打ちの外野手を補うことにも成功した。

中日は主砲のビシエド、ロメロら投手3人は1軍に不可欠で外国人枠が埋まる事情もあり、モヤ放出を決断。加藤球団代表は「交流戦も終わりモヤの活躍の場も減ることもあり、金銭でトレードすることにしました」と説明した。かつては主砲の退団で戦力不足に陥った近鉄の求めに応じ、将来の主砲候補だったブライアントを譲渡。待機要員として2軍に置かず活躍の場を与える“親心”で、オリックスの交渉に応じた。