2年目の中日山本拓実投手(19)が、24日広島戦(マツダスタジアム)でプロ初先発することが濃厚となった。22日にマツダスタジアムで行われた投手練習で1軍に合流し、室内練習場のマウンドで投球練習するなど備えた。2000年生まれの投手の登板は球団初で、山本は「広島は1番から9番まですごい打者がそろっている。思い切って自分のピッチングをしたい。ドキドキとワクワクが半分です」とはにかんだ。

身長167センチと、両リーグの支配下登録投手ではチームメートの谷元やヤクルト石川らと並んで最も低い。今季はウエスタン・リーグ13試合に登板してうち11試合に先発、2勝6敗、防御率3・34。中でも1完封含む3完投と小さくてもスタミナたっぷりで、赤堀投手コーチは「思い切って若さを出して投げてほしい。頭も使えるし、度胸もある。どんどん攻めて、チームに勇気を与えるように投球をしてほしい」と期待を寄せる。兵庫県有数の公立進学校・市西宮出身の頭脳的な投球も注目される。

高卒同期の清水が前半戦でローテに食い込み2勝を挙げた。「いつも通り、自分のピッチングをするだけです」と、ライバル意識は封印。3連敗にあえぐ竜に小さな右腕が新たな流れを注入する。【伊東大介】

◆小兵選手 現役の小兵投手の代表は、山本や谷元と同じ167センチの石川(ヤクルト)だ。抜群の制球力を誇る左腕は通算166勝をマークしている。投手では育成選手の山川(巨人)が166センチで現役では最小兵だ。野手では西武の内野手水口が163センチで最も低く、167センチの福田(オリックス)らもいる。ドラフト以前では、ともに156センチだった浜崎真二投手と浜崎忠治内野手が最小兵。また、現役最長身は、中日から移籍した外野手のモヤ(オリックス)と廖任磊投手(西武)の201センチ。

◆山本拓実(やまもと・たくみ)2000年(平12)1月31日、兵庫県生まれ。市西宮から17年ドラフト6位で入団。昨年9月12日の阪神戦(甲子園)でリリーフでプロ初登板。オフには同じ兵庫の公立校出身の阪神才木(須磨翔風)と自主トレも行った。167センチ、71キロ。右投げ右打ち。