2020年は「2」と「0」にこだわる。楽天則本昂が25日、仙台市内の室内練習場で自主トレを公開。今季の目標に自身初の「20」勝、14年以来の「200」イニングを掲げた。昨季は開幕前の3月に右肘をクリーニング手術。12試合の登板にとどまった。オフは慎重を期し、ここまでブルペン入りは2回。変化球は投じていない。「去年と同じことにならないように、折り合いを見つけながらやれたら」と万全でのシーズンインへ自らの手綱を制御する。

8年目の今季から選手会長に就任。チーム最優先を前提に東京オリンピックへの思いもあふれる。「このタイミングで現役でいられることは奇跡に近い。日本開催なので国民は見ると思う。結果を残せば野球が頑張っていると分かってもらえる」。金メダルを野球人気促進への足がかりに-。未来の野球界のため、右腕を振る覚悟はできている。

昨年11月のプレミア12はテレビ観戦。「侍ジャパンだけではなく、CSだったり日本シリーズだったり、見ているだけでは面白くない。一番後まで野球、試合をしていたい」とフラストレーションを意欲に変える。「とにかく自分が投げる試合は全部勝つつもりでやりたい」。「2」と「0」の先にある明るい未来をつかみとる。【桑原幹久】