プロ野球独立リーグのBCリーグ新潟で、今季の強化アドバイザー兼総合コーチ(非常勤)に就任した橋上秀樹氏(54)が15日、三条パール金属スタジアムでトークショーを開いた。同スタジアム感謝祭の一環として行われたもので先着40人の聴衆が「野村克也監督を偲ぶ」と副題がついた講演に聞き入った。11日に虚血性心不全で亡くなった野村克也氏(享年84)との濃密な関係を約1時間に渡って語った。

ID野球を引き継ぐ橋上氏はヤクルトでは選手として、楽天ではヘッドコーチとして野村氏の隣にいた。「大変でしたけれど、ほかの選手より得をした。選手時代には監督の本当の狙いが分からなかったものが、コーチになって本当の狙いが分かってきた」。楽天監督時代、投手交代時に違う投手の名前を告げることが何度もあり「交代の時はうしろについていった」という裏話も披露して笑いも誘った。

野村氏の「ぼやき」には「理想が高いから、ぼやく。ぼやかないヤツは意識が低い」と“真意”を明かしもした。そんなトークショーの締めくくりは今季のBC新潟に関して。「球場に見に来て、選手が手抜きしていると感じたら遠慮なくヤジを飛ばしてほしい。それが選手を成長させる肥やしになる」と訴えた。BC新潟のキャンプインは3月14日以降で、4月11日に開幕する。

◆橋上秀樹(はしがみ・ひでき)1965年(昭40)11月4日生まれ、千葉県出身。安田学園から83年ドラフト3位でヤクルト入団。92年に自己最多107試合に出場し、野村監督の下でリーグ優勝に貢献。右の代打の切り札に。同年日本シリーズでは本塁打含む8打数5安打と活躍。日本ハムを経て、99年オフに野村阪神に移籍。00年現役引退。06~09年は野村楽天をコーチとして支えた。181センチ、90キロ。右投げ右打ち。