西武本田圭佑投手(27)の調子が上がってきた。現在は週に2回ブルペンに入り、多い時は約70球。連日ウエートトレーニング、ランニング、キャッチボールなどのメニューもこなし、調整に余念がない。

「打者がいれば、直球もいい時の球速(147キロ)が出るくらいの調子」。14日もブルペン入りし、球速、球質ともに納得のデキだった。

明るい表情を浮かべた顔には昨年同様、しっかり整えられたひげが生えている。通常、手入れは毎日もしくは2日に1度。カミソリ、バリカンを巧みに使い、鼻の下は3ミリに、そしてあごは6ミリにキープする。試行錯誤する中で「この長さがしっくりくるな」と決めた長さだ。

昨年「西武のひげと言えば本田」というイメージを確立させた。だが今年の自主練習期間中にライバルが現れた。増田達至、武隈祥太らがひげを蓄え、その長さは本田と同様のものになった。本田は「正直、ひげと言えば(周りの皆さんには)自分だと思ってほしかった(笑い)。増田さん、武隈さんのを見てすごいひげだと思った。なんか埋もれてしまったな」とポツリ。

そんな本田もこの期間中、周囲に触発されたのか、ひげを通常の長さの2倍まで伸ばしたことがあったという。あごは12ミリ、鼻の下も6ミリまで伸ばした。だがそんな本田に増田と武隈が「お前そろそろ、それよ」。結局は先輩に逆らうことができず、元の長さに戻したのだ。

ただ理由はそれだけではない。「やはり、この事態が終息して、開幕に近づいてくればうれしいです。そんなことも思いまして『シーズン仕様』にしようと思いました」。球音はきっと近づいている。昨年同様、マウンドではちょっとこわもての本田が躍動することだろう。