巨人岡本和真内野手が決勝の3ランを放ち、チームを練習試合初勝利に導いた。

3回、同点に追いつき、なおも2死一、二塁。ヤクルト小川泰弘投手の外角141キロのカットボールに踏み込み、手首を返さず、右翼席に勝ち越しの3ランをたたき込んだ。2日の西武戦を左足の打撲で欠場。5日のヤクルト戦で実戦復帰し、2戦目での1発で全快をアピールした。

「基本的にはセンターに打ち返そうと。たまたま、ライトにいったんですけど、こねなくて良かった」

昨年12月、3年連続で自主トレをともにした西武中村剛也内野手から手首に焦点を当てた「ピンポイント技術」を学んだ。「インパクトの後、もう少し手首を返さないように意識してみたら?」。手首を返せばバットのヘッドも返るので引っかけたような打球が増える。岡本の場合、左翼への1発が少なかった一因だったが、シーズン開幕前に課題をクリアした。

原辰徳監督からは「らしい本塁打。滞空時間の長いというかね、スピンも効いた、いい打撃」と絶賛された。自主トレ1年目の17年、中村からの最初の助言は「息の長い、品のある打球を」。「ファンの方が入った中で本塁打を打ちたいですけど、今は難しいのでテレビの前で喜んでもらえるように」と画面越しにプロの技を届ける。【久保賢吾】