ロッテ美馬学投手(33)が今季最長の8イニングを投げ、4勝目を挙げた。

8イニングとはいえ、マウンドにいる時間はとにかく短かった。「いろいろなことが思い通りにできていたのかなと思います」の言葉に尽きる。7回まではソフトバンク打線を危なげなくかわしていった。

1回表はわずか6球で、約2分で終えた。2回は栗原の1発を浴び、さらに連打。10分強を費やしたが、3回から7回は強力打線に的を絞らせず、流れるように試合を進めた。

3回は約4分半、4回は2分強、5回は3分半強、6回は約3分半で、7回は3分半強。1回から7回までのマウンド滞在時間は合計約30分と短かった。

対するソフトバンク千賀は7回に途中降板するまで、合計65分ほど。打線の千賀攻略も見事だったが、美馬のテンポの良さも、間違いなく6連戦の初戦勝利の原動力になった。

8回は松田宣にソロを浴びたが、自身も含めてミスが重なり3失点。「たくさん打ってもらっているので、追いつかれないように全力で投げました」。8回4失点で、ストッパー益田に9回を託した。

昨オフ、楽天からFA移籍で入団。新たな本拠地ZOZOマリンでの初勝利は8月11日の日本ハム戦と少々遅くなったが、これで本拠地2勝。ペースもつかんできた。「暑い時に勝てたのも自分としても良かったです」と話す。

最終回は益田が3人でピシャリ。その姿に美馬は「さすがっ!」と頼もしそうに声をかけた。【金子真仁】