阪神藤浪晋太郎投手(26)が重苦しいムードにのみ込まれ、1回1/3を6安打3失点と打ち込まれた。

出番は1点ビハインドの6回表だった。打線がなかなか好機で1本を出せない展開。3戦連続無失点の右腕に白羽の矢が立った。「嫌な流れを先になんとかしたいというところで」。矢野監督が託した役割を1イニング目は全うした。

先頭の2番松原を157キロ直球で左飛に仕留めた。3番坂本、4番岡本に連打を浴びたが、5番丸、6番ウィーラーをともにスプリットで空振り三振に仕留めてガッツポーズだ。ウィーラーへの初球にはこの日最速159キロを外角に決め、雰囲気を一変させた。

だが、2イニング目の7回は耐えきれなかった。1死から下位打線に連打を許して1死一、三塁。1番吉川尚に甘く入ったスプリットをミートされ、右中間適時二塁打を浴びた。なおも1死二、三塁。2番松原には前進守備の二遊間をしぶとく破られ、痛恨の2点を追加された。ここで無念の降板を告げられた。

159キロを2度計測しながら3失点。プロ8年目で初の巨人戦リリーフ登板は悔しい結果になった。指揮官は「まだまだ細かいところができるというより、思い切って腕を振って投げていくというところなんで」と今後に期待。次回、雪辱を期す。【佐井陽介】

▽阪神福原投手コーチ(藤浪の6回投入に)「雰囲気を変えられる投手。今日は打たれてしまいましたが、ボール自体は悪くないと思うので、また切り替えて頑張ってくれればいいかなと思います。(秋山は)本当に粘り強く投げてくれた。失点した回も最少失点に抑えてくれたので、丁寧な投球をしてくれたと思います」