ロッテ安田尚憲内野手(21)と藤原恭大外野手(20)が、高い理想を言葉に織り込んだ。10日、契約更改に臨み安田は2200万円、藤原は1800万円の来季年俸でサインした。打倒ソフトバンクのカギを握る主軸候補2人は、今の自分に決して満足していない。

「まだまだというところがいっぱいありました」「今季は6本塁打で(来季目標の20発は)まだまだ届くような数字ではないので」「モイネロ投手を打ち返すのはまだまだ遠い」

安田の数時間後に会見した藤原も同じだ。

「(打撃対応やスローイングは)まだまだ課題があると思います」「1番に座っている時はなかなか勝てない試合も多かったので、まだまだ力不足だなと感じました」

各10分の会見で、2人合わせて10度の「まだ」「まだまだ」を口にした。一方、合計8度の「もっと」「もっともっと」で高みを見つめた。

「一発で仕留められる技術をもっともっと伸ばしていきたい」「もっと150キロの直球の投手を打ち返すことから」(安田)

「1年間出る体力はついていない。もっともっとこだわってやりたい」「技術をもっと求めていければ30盗塁をできる能力は持っていると思う」(藤原)

現在地を自覚し、自身に強く課す。まだ、もっと。2つの副詞に近未来への予感が漂う。【金子真仁】