プロ野球12球団が1日、一斉にキャンプインした。球界最年長の中日福留孝介外野手(43)は、沖縄・読谷村の2軍キャンプでいきなり全開モードに突入。若手たちと同じメニューを全て消化し、周囲へ助言も惜しまなかった。仁村2軍監督からは、17日に2軍練習試合の沖縄電力戦(読谷)に出場するよう求められた。古巣での14年ぶり対外試合が定まり、ここからペースを上げていく。

   ◇   ◇   ◇

43歳が14年ぶりの中日キャンプ初日から精力的に動いた。干支(えと)が2回り違う19歳石川昂らと全て同じ練習メニューを消化してみせた。新型コロナウイルス感染拡大の影響で無観客で始まったプロ23年目のキャンプ。静かな客席の前で福留は黙々と体を動かした。

「(首脳陣が)特に遠慮することはない。まずはしっかりと土台を作ることを意識する。下(下半身)ができていく中で、投手の生きた球を少しずつ入れていく」。疲れを見せることなく、キャンプでの青写真も頭の中で組み立て、「ワクワクして今日を迎えられ、楽しく練習ができた」と笑顔で1日を終えた。

阪神時代の昨年は外国人らと別メニュー調整でキャンプインを迎えたが、今年はベースランニング、ノックでも軽快な動きを披露。フリー打撃では39スイングで6本の柵越えを数えた。全体メニュー後の個別練習では自らロングティーを選択。ここでも103スイングで57本が外野芝生席にはずんだ。並んで打った藤井のロングティーを身ぶり手ぶりで指導。日米通算2407安打のベテランは練習の合間に後輩のフォローも忘れなかった。

仁村2軍監督は「初日にしてはいい。順調に来ている」と目を細め、「読谷での最初の試合で打席に立てるように準備してほしいと伝えた」と明かした。17日の2軍練習試合の沖縄電力戦(読谷)が、中日で14年ぶり対外試合。与田監督も「試合に出られるようになれば、こちらに呼ぶ準備もできている」と、2月下旬の1軍合流に期待を寄せた。

新人から07年まで中日で3度のリーグ優勝を経験した。「自分の状態をしっかり上げていく。普通にやっていって、そこ(17日)に合わせていけるように準備する」。10年ぶりV奪回へ、新背番号「9」の優勝請負人が早くも存在感を見せつけた。【伊東大介】

中日ニュース一覧はこちら―>

 

セ6球団のキャンプ中継ガイドはこちら―>