スペシャリスト育成!? DeNA三浦大輔監督(47)が、チーム屈指の走力を誇る宮本秀明(しゅうめい)外野手(24)を1試合で3度、代走として起用した。特別ルールの練習試合ならではの育成プラン。盗塁数は2年連続でリーグ最少で、課題とする得点力向上のため、走りの専門家を育成する姿勢を示した。

50メートル走5秒82の宮本が三たび、一塁から次の塁をうかがった。1回目は2点を追う5回無死。先頭の5番中井が四球で出塁し、その代走として登場。続く伊藤裕の打球が相手の失策を誘って二進。7番牧の四球で三塁まで進むと、8番伊藤光の左飛でタッチアップ。きっちり生還し、対外試合でのチーム初得点をもたらした。

2回目は1点を追う7回1死、伊藤裕が中前打で出塁すると、すかさず代走で登場。続く牧の打球を二塁手がさばいて二塁ベースを踏み、封殺となった。

3度目は1点を追う9回2死。牧が四球で出塁し、貴重な同点の走者として代走で登場。8番嶺井の2球目で盗塁を試みて失敗。ゲームセットとなった。

三浦監督は試合後、「そういう場面で宮本の武器として、もっともっと磨かないといけないと思います。あれ(9回の盗塁死)をセーフにするためにどうすればいいか。走塁コーチとしっかり話をしてくれてますから。まだまだスキルアップが必要。とにかくトライすることを前提にやってもらいたい」と冷静に話した。

昨季2軍でチームトップの15盗塁をマークした宮本でも、1軍となれば相手バッテリーのレベルも上がり簡単には走れない。果敢に挑戦し、失敗から学ぶことで成長する。昨季までいなかった「代走スペシャリスト」育成へ。トライを続けていく。【鈴木正章】

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