ロッテのドラフト1位、鈴木昭汰投手(22=法大)が開幕ローテーションの座をつかみ取った。昨季日本一のソフトバンク相手に5回1安打無失点。井口資仁監督(46)は「3つ目になるんでしょうね、このメンバーでいくと」と言及。開幕戦の二木、2戦目の美馬に続き、28日のソフトバンク3回戦(ペイペイドーム)での公式戦デビューがほぼ内定した。

この日は事実上の“前哨戦”になった。明かしたくない手の内もあるだろうが「そんな余裕はないので。今できる全力を尽くしたと思います」とパワフルに投げきった。2月25日に続き、対ソフトバンクは計8イニングを投げて2安打無失点の6奪三振。相性の良さを見せている。本拠地名物の10メートル前後の海風に動じなかった適応力も頼もしかった。

スタンドの両親にも頼もしい姿を見せ、いよいよ2週間後にスタートを切る。「落ちる球の精度をもう1段階上げられそうなので、それを上げられたらもっと良くなってくると思います」。パワフル左腕は、開幕1軍から逆算して高めてきたクレバーさも光る。左腕不足に悩んだチームに、力強い光が差し込んだ。【金子真仁】