中日勝野昌慶が、チームの先発トップの2勝目を挙げた。6回まで無安打無得点投球。7回、先頭オースティンに1号ソロを浴びたが、今季最長7回を2安打1失点と好投した。

これまでとは別人のような投球を、勝野は見せ続けた。2四球を与えたが、直球も変化球も自在。6回までスコアボードにゼロを刻んだ。プロ3年目で初めて開幕ローテーション入りも、これまで5回が最長。7回に1点を失ったがリードを守り、救援陣の負担を減らした。

「(ノーノーは)意識しなかった。マウンドに上がる以上、9回を投げきりたかったけど、最低限は投げられた」。先発の役割を果たし、笑みをこぼした。

きっかけは聞き耳だった。バンテリンドームのトレーニング室でストレッチ中、大島、平田、谷元が骨盤の使い方について談義。谷元に内容を確認し、キャッチボールから取り入れて前傾気味の投球姿勢を修正した。「(球がばらけることが)多少は減ったと思います」。プレートを踏む位置を一塁側へ寄せた工夫も、功を奏した。

前回14日の巨人戦で4回5失点KOされた屈辱を晴らし、先発の座を死守。反攻へ、役者がそろい始めた。【伊東大介】

▽中日与田監督(勝野の好投に)「オースティンの本塁打までは、いろんな期待を持ちながら見ていた。変化球も真っすぐも高さもいいところに投げた。ナイスピッチングでした」

▽中日阿波野投手コーチ(勝野の投球に)「改善点の左打者の攻めに取り組んだことが、試合で発揮できた。今後の自信につながる結果になったと思う」

▽中日石橋(19年7月24日以来のスタメンマスクで勝野を好リード)「勝野さんが気持ちよく投げられる球を考えながら配球しました。そこにいい球を投げてくれました」

▽中日大島(3打数2安打2四死球)「チームが勝ったので良かった。明日も勝利に貢献できるように頑張ります」

▽中日又吉(8試合連続無失点で8ホールド)「先頭打者を出したので、そこは反省したい。1回でも打たれたらファームに落とされると思って必死に投げています」

▽中日阿部(明大の後輩入江から1号3ラン)「最近は当てにいっていて自分の姿を忘れていた。原点に返って強く振ることを意識した」

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