日本ハム王柏融外野手(27)が20日、楽天12回戦(楽天生命パーク)で先制ソロ&決勝の押し出し四球で勝利に貢献した。中田翔内野手(32)の不在で、4番を務める「大王」が3打数1安打2打点。勝負強さを発揮し、引き分けを挟んだチームの連敗を4で止めた。

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目いっぱい、気迫を吐き出した。1-1の8回。じわじわとつなぎつくった2死満塁で、王柏融がバットを振らずに決勝点を挙げた。フルカウントからの8球目。外角高めに外れた直球系を見逃し、決勝の押し出し四球。一塁側ベンチめがけて、左手でガッツポーズをつくりほえた。

今年の「大王」は、ひと味違う。2回は甘く入った99キロカーブに合わせ、先制の右越え3号ソロ。19年、来日1年目のキャリア最多に並んだ。2、3打席目は連続三振も、「脱・ネガティブ」を心掛けている今季はこれで終わらない。「今年はすごく良い状態で打席に入れている」と8回の決勝点につなげ、ヒーローになった。

過去2年、結果を残せなかった要因の1つ、気持ちの浮き沈みを克服しつつある。「1、2年目は、本当に自信がなかった時期があった」と自分を見失いかけた。絶対的な打撃力を発揮するために、まず精神面を改革。試合で良かった部分を切り取り、悪かった部分は忘れる。「すごく難しいことですけど、次の試合にベストの状態に臨めるようにしてきました」と励んできた。

主砲中田の離脱で「4番」に座り、勝負強さが光っている。5試合連続で4番で出場中。「ちょっと慣れてきました」と笑うが「一番大事なのはネガティブ面を出さないように、しっかりポジティブに毎日臨むだけです」と肝に銘じている。栗山監督は「4番を打つっていうことは、それだけ信頼しているという裏返し」と託している。

チームは引き分けを挟んだ連敗を4で止めた。王柏融は「勇気を持って、目の前の敵と戦うだけ」と頼もしい。眠っていた台湾の英雄が、苦しむチームをけん引する。【田中彩友美】

▼来日3年目の日本ハム王柏融が楽天戦の2回に先制の3号ソロを放った。16日ソフトバンク戦以来の1発で、来日1年目は3本、2年目は2本を記録しており、早くもキャリア最多に並んだ。8回には決勝点となる押し出し四球を選び、この日2打点。4月27日に1軍昇格後、14試合に出場し、42打数13安打8打点、打率3割1分0厘と打撃好調だ。5月15日ソフトバンク戦から4番を任され、放った安打3本のうち2本が本塁打となっている。

▽日本ハム池田(古巣相手に3度目の対戦で6回1失点、勝敗つかず)「全体的に、前回粘れなかった反省を今日は生かすことができたと思います。ただ失点した場面では、無駄な四球からボールが甘くなってタイムリーを打たれてしまいました」