阪神青柳晃洋投手(27)が、貴重な変則右腕としてフル回転する。ここまで侍ジャパン選出経験はなかったが、阪神からは岩崎優投手(29)とともに東京オリンピック(五輪)内定選手に選ばれた。「僕が代表に入るのは初めてなんで、驚いているというのが一番という感じです」と率直に語った。

今季10試合で5勝2敗、防御率2・17と安定している青柳は、下手投げに近いサイドスローから140キロ台中盤の直球とスライダー、ツーシームを武器にゴロを打たせる投球が持ち味。06年WBCで活躍した渡辺俊介(ロッテ)に始まり牧田和久(楽天)、高橋礼(ソフトバンク)とサブマリン勢が国際舞台で好投しており、青柳にも期待がかかる。「目先を変えるという部分で選んでいただいたと思う。場面問わずいけるように準備はできている」と意気込んだ。

高校時代は甲子園出場なし。帝京大からドラフト5位で阪神に入団した右腕が、日本代表にまで上り詰めた。「僕自身エリートでもないですし、高校大学とそんなに強いところではなかった。でもやっぱり代表選手になれるっていうのは、現状控えに回っている選手とか、中学生とかで、勇気になるかなと思いますし。僕自身(野球で)苦手なことが多いんで。そういう人でも代表になれるというのは、少しでもそう思ってもらえたらうれしいなと思います」と、子どもたちに夢を与える活躍を目指す。