日本ハム上沢直之投手(27)が3日、ソフトバンク戦(沖縄セルラー那覇)で、今季自己最短となる4回3安打6失点で4敗目を喫した。立ち上がりから制球を乱し、自己ワーストに並ぶ6四球と精彩を欠いた。チームは連勝が2でストップ。沖縄では東映時代の1961年5月21日西鉄戦(奥武山)以来、60年ぶりの公式戦黒星となった。

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自身2度目となる灼熱(しゃくねつ)のマウンドで、もがいていた。日本ハム上沢は、4回3安打6失点と今季最短でノックアウトされた。15年5月28日ヤクルト戦(神宮)に並ぶ自己ワーストの6四球で、無念の降板となった。

沖縄・那覇の気温は、午後6時をまわっても30度。80%近くの湿度があった。南国の強い西日に照らされた右腕は、滴る汗をぬぐった。立ち上がりからリズムに乗れず、ストライクが入らない。1回は2者連続四球で歩かせ、犠打を挟んで1死二、三塁。ソフトバンクの4番栗原に投げた初球、高めの変化球を右前へ運ばれ先制の2点適時打とされると、2回にも2四球などで走者を出して、適時打なしで2点を奪われた。

荒木投手コーチは「いつもの上沢らしさがなく、あまり良くなかった」と異変を感じ取っていた。4回にも2四球でピンチを広げ、走者一掃の二塁打を浴びるなど散々な内容に、上沢は「ほぼ全てのボールを操ることが出来ませんでした」と、がっくり。「立ち直るポイントを探しながら投げていましたが、最後まで見つからず、ズルズルと行ってしまいました」と苦しかった94球を振り返った。

日本ハムによる、初の沖縄主催試合を完封勝利で飾った3年前の再現は、ならなかった。チームも、東映時代以来、60年ぶりに沖縄での公式戦で敗れた。栗山監督は「こういう日もある。ナオ(上沢)なら次に生かしてくれると思う」。3カ月ぶりに連敗を喫した右腕を思いやりながら、「この暑さより、もっと熱く燃えて野球をやらないと。闘志を燃やして、しっかり行きます」と、次戦へ気持ちを切り替えた。【中島宙恵】