ラスト1球に気持ちを乗せた。同点の8回2死、楽天則本昂投手は100球目で今季最速の157キロを投げ込んだ。

「しっかり抑えて帰って、9回に勝ち越してくれると信じて投げました。ここを勝っていかないと上は目指せない」。剛球が9回5得点のビッグイニングを呼び、連敗を5で止めた。

当初登板予定だった2日のロッテ戦が雨天中止。スライドせずに“首位たたき”に回った。オリックスとは相性がよく、4月28日の対戦も8回2安打無失点に抑えていた。「どちらかといえば早打ちのイメージ。逆手に取って入り球の配球ができた」と、完投した前回ソフトバンク戦に続いて1度も先頭打者を出さなかった。

開始早々に宗に死球を与えたところから2失点した。渾身(こんしん)の157キロは、申し訳なさとのせめぎ合いの中、勝負に徹して宗の内角を攻めきった結果。続投もできたが「うちには絶対的なクローザーがいるので、任せれば間違いない。いい継投ができたと思います」と松井にバトンタッチ。味方打線を信じ、ブルペン陣を信じて降りた右腕に7勝目が付き、チームは2位ロッテとゲーム差なしの3位に浮上した。

▽楽天石井GM兼監督(連敗が5で止まり)「自分たちの野球をいかにできるかという意味で、失点を少なくして得点で上回るってところで言えば、今日はしっかりと自分たちの野球ができたんじゃないかな」

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