サトテル祭りだZ! 「6番右翼」でスタメン出場した全セ・阪神佐藤輝明内野手(22)が、2回にオリックス宮城から本塁打を放った。140キロ直球をさからわず左翼席最前列へ運んだ。全セのナインとベンチ前で「Zポーズ」し、喜びを分かち合った。

球宴で新人が本塁打を放つのは、19年阪神近本以来プロ野球5人目。「見てもらいたいのはホームラン」と意気込んでいたが、有言実行でファンを喜ばせた。シーズンでは前半戦だけで新人左打者歴代最多タイの20本塁打を放っている新人が、また歴史に名を刻んだ。

球宴2日目も「聞き魔」になった。第1戦後に「パ・リーグの選手と話してみたい」と語っていた通り、ソフトバンク柳田と記念撮影し談笑。オリックス吉田正とは記念撮影後会話を交わし、グータッチでお互いの健闘を祈った。同じ左打ちのスラッガーから刺激を受けていた。

この日は宮城・村田町に住む祖父勲さんと祖母美智恵さんが交流戦に続き観戦に訪れた。6月12日楽天戦では目の前で16号ソロを放ってみせたが、また恩返しの1発を届けた。

前日16日には4打数無安打2三振に終わり「しっかり振っていったんですけど、いいボールが来たんでしょうがない(笑い)」と苦笑いだったが、2戦目でしっかりと代名詞のホームランを披露。黄金ルーキーはタダでは終わらなかった。

▼佐藤輝が先制本塁打。球宴で新人の本塁打は19年<2>戦近本(阪神)以来5人目。86年<2>戦清原(西武)を除く4人は阪神勢で、セ・リーグでは阪神の新人しか本塁打を打っていない。また、佐藤輝は<1>戦が2三振、<2>戦が2三振で合計4三振。新人の1シリーズ4三振は58年長嶋(巨人)69年田淵(阪神)86年清原の3三振を抜いて最多。