ソフトバンクのリチャード内野手(22)がプロ初安打を放った。7回にオリックス張奕の153キロ直球を中前へ。

両親と祖父が見守る中、出場2試合目、7打席目で待望のHランプをともした。「チームが優勝を目指して頑張っているので、その中でプレー出来て勉強もできる。これからもレベルを上げていこうと思います」。大事そうに握りしめていた記念球は「すぐに親へあげたいです。次はホームランを頑張って打つので、また元気に、コロナに気を付けて見に来てもらいたいです」と、初のお立ち台で初々しい笑顔を見せた。

プロ初出場、初スタメンだった2日の楽天戦では3打数無安打2三振。「おととい(2日)は『今から死ぬんかな』っていうくらい心臓の音が聞こえましたし、1打席目の内容は全く覚えてない。人って緊張したらこうなるんだなと」。エキシビションマッチとはまた違う1軍の雰囲気に、体がこわばった。初安打を早く打ちたい焦りもあった。「自分がやってきたことをやろうという心のささやきがありました」

昨季ウエスタン・リーグで12本塁打、47打点で打撃2冠を獲得した自信を取り戻した。「初スタメンの日より緊張しませんでした!」。高卒4年目の大砲候補。次は特大アーチの記念球を、両親に届ける。【只松憲】