阪神平田勝男2軍監督(62)がリーグ戦を総括した。

3年ぶり17度目のウエスタン制覇を果たした一方、及川、小川、島田ら1軍にも戦力を送り込むことに成功。「変わってきたのは島田。熊谷でもバットを短く持って、自分がどうやって生きるかというのを真剣に取り組んだ」と「脱鳴尾浜」を果たした若手をたたえた。10月9日のロッテとのファーム日本選手権(ひなたサンマリンスタジアム宮崎)へ向け、28日からのソフトバンク3軍との練習試合3連戦でリスタート。若手にとってレベルアップに励む秋が続く。

平田2軍監督の一問一答は以下の通り。

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-1年終わって、チームの成長と課題は

平田2軍監督 10月にはドラフトで新しいのが入ってくる。今ファームにいるのを真摯(しんし)に受け止めて、自分がどうするか。どうすれば1軍に上がれるか。どういうレベルを上げなきゃいけないかというのをもう1回考えるクールにして、火曜日(28日)からチームでも戦わないといけない。ファーム選手権は別として、火曜日からのソフトバンクの試合とかは結果じゃないねん。来季に向けてとか、今の自分をどう変えるか、変化して進化する。フェニックスも含めてやっていかないことには。もうドラフトが10月頭にある。で、1軍選手とどうやったら入れ替えられるかっていうのと。そのへんは選手たちみんな分かってるんで。どうやって火曜日からは自分が進化できるか。自分をどうやって変えていくか、どうやったらこの世界で飯食えるかっていうのをもう1回取り組ませる。勝った負けたじゃないから。ファーム選手権以外はね。

-今年1年でいうと、小幡、島田、及川らを送り出せた

平田2軍監督 まあ(矢野)監督がそうやって。盗塁王でしょ島田はいまだに。井上広大の一番痛いのは骨折。一番ね、残念なことだけど。小幡にしてもある程度、3割近く打って、いろんなポジション守って走れるようになってるし。熊谷とかでも、今は内野も外野もできてと。そういうところで、しっかりと成績や1軍の求めるところのピースにはまっている。

-去年は西純ら高卒1年目の選手が多かった。今年はそこから結果として優勝という形に

平田2軍監督 いやいや、そんなもんは全然問題じゃない。

-手応えは

平田2軍監督 1軍のやつらがいるからよ。去年は遠藤のところに飛んだら全部エラー、(井上)広大はチャンスで空振り三振。高校出の1年生が4人。及川が投げる、西純が投げるってさ、そんなにファームは甘くないよ。そいつらがちょっとずつ成長しているやん。そんなもん、江越がいる、板山がいる、ロハスがいる。それはファームで勝つよ。

-1年生が2年生になって成長を感じているか

平田2軍監督 その中で遠藤がちょっとあれしてさ。そいつらはここにいちゃいかんのよ。本当は。彼らは満足しているやつらなんて1人もいない。優勝したからって喜んでいるやつなんておらんよ。君らだけ記事ができて、選手たちはシビアだぞ。くそ、何で(1軍に)呼んでくれないんだろうとしか思っていない。そのへんはやっぱり自分の成績を上げて、チームに貢献するのが一番。

-この1年間、ファームで一番成長を感じた選手は

平田2軍監督 やっぱり村上がピッチャーで一番、1年目にしてはやっぱり成績よかったし。キャッチャーはいつもいうように長坂と栄枝がしっかり守ってくれたということやな。

-去年から比べての成長度合いでは

平田2軍監督 まだまだ、まだまだ。そんなもん、まだまだや。遠藤だって、まだまだ。すぐそうやってよくなったなんて、とんでもない話よ。変わってきたのは島田。変わったよ。やっぱり1軍行ってる熊谷でも、あいつはバットを短く持って、自分がどうやって生きるかというのを真剣に取り組んだもん。ティーでも速い球をコンパクトに振る、そういうことの意識っていうのは変わってるよ。小野寺でもエキシビションで1軍で打てなかったのを、ファームに来て、どうやってバットをコンパクトに出そうかという意識。練習からそういうことを変えていっとるよ。この世界はやっぱり結果だからな。まあ、若い子とそのへんの差はあるけどね。

-ファーム選手権へ意気込みを

平田2軍監督 意気込みはね…。うーん、まあ、これからゆっくり考えるよ。とりあえず俺は火曜日の、どうやってソフトバンク戦から、この選手はどういう風にしようだとか、そういうことを。いま江越が取り組んだり、何とか変化球を見逃す選球眼だとか、各個人にコーチにもそういう宿題を与えて、各個人の。これから火曜日からは。