先発、リリーフどこでも任せてください。オリックスからドラフト1位指名された東北福祉大(宮城)椋木蓮投手(21)が5日、仙台市内のホテルで入団交渉に臨み、契約金1億円プラス出来高払い5000万円、年俸1600万円で仮契約を結んだ。背番号は「15」に決定。「100勝100セーブ」とプロでの大きな目標を掲げて、ルーキーイヤーから1軍でフル回転することを誓った(金額は推定)。

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入団交渉を終え、会見場でオリックスのユニホームに初めて袖を通したドラ1右腕は気持ちを引き締め直した。

椋木 プロになった実感がさらに湧いてきた。自分のやっていく行動にもっと自覚を持っていきたい。

ノーワインドアップからサイド気味のフォームで、最速154キロの直球を誇る。多彩な変化球も操り、勝負球のスライダーのキレ味は抜群だ。1年春からリーグ戦デビューを飾り、大学4年間で先発、中継ぎ、抑えを経験。通算38試合に登板し計105回を投げて防御率0・69。奪三振は計131を数える。福良GMは「一番はやっぱり真っすぐの強さじゃないですか。スライダーにもキレがありますし、精度も高いです。可能性の高い投手だと思います」と評する。椋木は「1年目から任された場所で、自分の役割を理解しながらやっていきたい」とどの役目でも柔軟に対応するつもりだ。

さらなる高みを目指す。現在も普段通りに練習を行い、ブルペン投球では変化球の精度向上に着手。プロで戦い抜く肉体改造にも取り組んでいる。「(2月のキャンプ初日に)合わせていく感じで今はやっています」と足元を見つめながら準備を進めている。

オリックスは今シーズン25年ぶりにパ・リーグ制覇を果たした。「(オリックスは)投手層が厚いと思っています。初心の気持ちを忘れずに、早くその中で一緒にプレーしたいです」。期待のルーキーが1年目からリーグV2の一翼を担っていく。【佐藤究】