「投打二刀流」に挑戦する日本ハム上原健太投手(27)が、連日のフリー打撃に臨んで柵越えも披露した。15日、沖縄・国頭での秋季キャンプに参加。この日は野手メニューに専念した。屋外で51スイングし、右中間へ3本の柵越えを放った。打撃フォームや投打での頭の切り替えを課題に、来季に向けて鍛錬を積んでいく。

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晴天の下、快音と感嘆の声が響いた。「投打二刀流」への挑戦表明から一夜明け、上原が非凡な打撃センスを披露した。初めての屋外でのフリー打撃で51スイングで柵越え3本。全て右中間へ、軽々と放物線を描き「今日は最初だったので、すんごい気持ち良く打たせてもらいました」と汗を拭った。

この日は野手メニューに専念。シートノックでは一塁と右翼に就き、ケース打撃ではバントシフト時のポジショニングを入念に確認した。栗山前監督の球団への進言をきっかけに、新庄新監督と稲葉GMの後押しも受け、前日から午前中は投手、午後から野手練習をスタートさせた。「新しいチームに来て、初めて練習参加した感じ。気を張っていたので、いつもより疲れた感じはあります」と充実感を漂わせた。

打撃フォームは「自分の体が一番動きやすいように構えているだけ」と、まだ模索中だ。体が前に突っ込むクセは、投手でも課題の1つだった。「体重移動し過ぎないとか、そこはすごい僕の中でポイント。それが出来ると、ああやってバコーンと打てる」。投打で頭の切り替え方も今後の課題に挙げながら、「午前中は投手、午後は野手など個人練習でも分けて動かないと難しい」と話した。キャンプ後には、育成重点選手が対象の練習に参加しながら、来季に向けて投打を磨く。【田中彩友美】