「不屈の男」の魂を継承する。阪神秋山拓巳投手(30)が来季の背番号を「46」から「21」に変更すると29日、発表された。

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「球団から話をもらった時はすごいうれしかった。もちろん『46』で活躍できたという愛着はありましたけど、それ以上にピッチャーらしい番号をつけたいという思いもあって」と、新背番号で13年目を迎える。

今季限りで現役を引退した岩田稔投手(38)が入団から16年間、「21」を守ってきた。1型糖尿病を患いながらも200試合に登板し、60勝を挙げた左腕の思いを背中に宿らせる。「岩田さんが僕が入団した頃からつけていた番号で。僕もこの先、あと何年続くか分からないですけど21番で最後まで頑張りたい」。岩田稔に連絡した際には「早く自分の番号にできるように頑張ってほしい」とエールをもらったという。

秋山は09年にドラフト4位で入団。当初は背番号27を与えられた。しかし7年間で6勝11敗と苦しみ、8年目の17年から「46」に変更。今季は10勝(7敗)を挙げ、自身初の2年連続2桁勝利。先発投手の柱となり、6年ぶりに20番台を勝ち取った。「(背番号)27から始まって、成績を残せずに46番と大きくなった時に、やっぱりもう1回頑張って若い番号をつけたいと思って、ずっと頑張ってきた」。念願かない、来季はさらなる飛躍を目指す。【前山慎治】