阪神のコーチ就任が決まったOBの江草仁貴氏(ひろたか=41)が3日、兵庫県西宮市の球団事務所で会見を開いた。2軍で投手を担当する。

「もう1度、タイガースのユニホームを着られることに喜びを感じています」と笑顔で語った。

02年ドラフト自由枠で即戦力左腕として専大からプロ入り。阪神が前回優勝した05年には最強ブルペン陣の1人として51試合、防御率2・67の成績で貢献した。今年まで大阪電気通信大の硬式野球部コーチも経験。阪神には高卒2年目の及川や今秋ドラフト2位の創価大・鈴木勇斗投手(21)ら、教え子たちと同年代の若手左腕も多い。

「18から22歳ぐらいの子をずっと指導していた。そこの経験を、コミュニケーションにしても生かせると思います。左投手でしか分からない部分が出てくると思うので、僕のポイントとしてしっかりやっていきたいなと思っています」

10年以来、12年ぶりの古巣復帰。自身が活躍した05年以来の優勝を惜しくも逃した今シーズンの戦いはよく見ていた。「すごくいい投手がたくさんいて、しっかりやっていたと思うんですけど、中継ぎのところで言うと、あと1枚、2枚、しっかりとした投手がいれば、もう少し違った結果になっていたのかなと思います」。最強ブルペン陣の構築を優勝へのポイントに挙げた。

江草氏は11年に西武に移籍、12年からは地元広島でプレーし、17年限りで引退。プロ通算349試合、22勝17敗、防御率3・15。その後、広島市内でデイサービス事業を運営。一方で18年から現在まで大阪電気通信大でコーチを務めていた。