2022年のスター候補は君だ! 12球団の担当記者がブレークを予感する選手たちを紹介する恒例企画を、今年もお届けします。

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阪神西純矢投手(20)は「高校四天王」の本領を発揮する。

2年目の昨季は5月19日ヤクルト戦(甲子園)で1軍初マウンドに上がると、5回無安打無失点でプロ初勝利を挙げた。「心臓が飛び出るくらい緊張した。圧倒的な投球ができる投手になります!」と声高らかに宣言していた。だが1軍登板は2試合にとどまり、1勝1敗。2軍では「三振を10個取る」「球数を少なく、長いイニングを投げる」と1軍で戦うために明確な目標を設定した。ウエスタンリーグで、17試合85回1/3を投げ6勝3敗。初めて2軍の規定投球回に到達した。

9月からは新球種シンカーも試合で使い「左バッターに使えるボールがほしかった。初めてだが良い感じ」と一定の手応えも得た。今オフはフォーム固めに励み、課題のコントロール修正を図っている。「1軍に定着して10勝を挙げられるような活躍を」。高卒2年目の選手では、オリックス宮城、ヤクルト奥川、ロッテ佐々木朗らが1軍で活躍。強心臓が武器の右腕が、3年目の今季に1軍で花を咲かせる。

【22年注目選手】連載まとめ

◆西純矢(にし・じゅんや)2001年(平13)9月13日、広島県生まれ。創志学園では2年夏に甲子園出場。1回戦の創成館戦で16奪三振。19年ドラフト1位で阪神入団。21年5月19日ヤクルト戦でプロ初登板初勝利を記録。184センチ、86キロ。右投げ右打ち。