ソフトバンク甲斐拓也捕手(29)がお目覚めだ。ロッテ戦の3回無死。左腕本前の外角高め直球を捉え、右翼テラス席へ運ぶソロ本塁打となった。「真っすぐを捉えることができました。結果ホームランとなったことは素直に良かったと思います」。今季の実戦初本塁打にホッとした表情を浮かべた。

昨季の打率2割2分7厘、リーグ最多142三振の改善を誓い、春季キャンプでは城島会長付特別チームアドバイザーから付きっきりで打撃指導を受けた。従来の背中を丸めた構えから、シンプルに真っすぐ立つ形に取り組んでいる。

宮崎での実戦では8試合18打数無安打と苦しみ、2日の中日戦でようやく初安打が出た。そしてこの日の1発。「今、取り組んでいることを、信念深く貫いていきたいと思います」。我慢の時を乗り越え、光が見えてきた。