ドラフト2位新人の中日鵜飼航丞外野手(22=駒大)が、プロ入り初アーチを放った。

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4点を追う4回1死一塁で、DeNA先発石田の2-1からの4球目142キロ直球を左翼席中段へ運んだ。今季セ・リーグ新人1号で、バンテリンドーム2000本目の節目の1発でもあった。

「しっかり振り抜いた感覚はあったが、詰まっていて確信できなかった。顔を残せた分、力が伝わった」。8回1死一、三塁では1点差に詰め寄る左前適時打も放った。2試合ぶり3度目のスタメン出場で2安打3打点。攻撃力が課題の打線で存在感を発揮した。

スタンドから観戦した中京大中京・高橋源一郎監督(42)も「詰まったと思ったが、しっかり振っているので、持ち味を出してくれた」と、教え子のプロ1号に感服。1点差まで詰め寄りながら本拠地初勝利を逃した立浪監督も「何よりも思い切りのいいスイングが楽しみ」と、敗戦の中での光明に目を細めた。

97年開場のバンテリンドームでは立浪監督が現役時代に1号本塁打をマーク。1000号は中日在籍時の中村紀(現中日1軍打撃コーチ)が刻んでいる。「まだ1本だけですが、(チームの)力になりたい」。2人の先人の前で大砲候補が歴史に名前を刻んだ。【伊東大介】