今年は初タイトル狙えるで! 阪神佐藤輝明内野手(23)がDeNA戦(横浜)の2回に巨人丸に並ぶリーグトップタイの5号ソロを放った。三塁打が出れば、サイクル安打達成という3安打猛打賞。チームは敗れたが、昨年に場外弾を放った敵地横浜で上昇気配を漂わせた。本塁打量産で巻き返しや!

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打った瞬間それと分かる当たりだった。2回2死。佐藤輝が、ロメロの内角低め140キロを思い切り引っ張った。「必死に食らいつきました」。打球は右翼席中段へ着弾。5日に今季1号を放った右腕からまたも豪快アーチだ。これで5カード連続の5号ソロで、巨人丸に並ぶ本塁打キング。昨季、右翼場外へ消える特大弾を放ったハマスタは、今季も大好物に変わりなかった。

初回に左翼への二塁打。5回には右前打で、サイクル安打に早々に“リーチ”をかけた。1点ビハインドの7回は四球で出塁。「特にサイクルのことは頭になかった。しっかり塁に出られたので良かったと思います」。23歳1カ月、プロ通算147試合目でサイクル安打を達成していれば球団史上最年少&最速の快挙だったが、記録は気にしていなかった。9回は直前の1番中野が二塁併殺打でゲームセット。「みんなバッティングも悪くないと思う。何とか相手より点を取れるように頑張りたい」。試合後はすでに前を向いていた。

「2番佐藤輝明」。初めて起用された14日の中日戦では「ついに来たか」と思わず高ぶった。メジャーでは最強打者が入る打順。「早い打順で回ってくるので、ヒットを打つこともそうですし、塁に出ることも大事なので。フォアボールを今日も取れたのでそこも良かったと思います」。開幕当初は4番のプレッシャーに向き合ったが、今は2番にしかない魅力にもハマっている。2番5試合目で初の猛打賞。今後も初回から全開で相手投手に牙をむくはずだ。

矢野監督も「ホームランも追い込まれてから。甘いボールやけど、しっかり仕留められたというのもそうだし。左投手からもしっかりした打撃をしている。内容もしっかりある。四球も良かったし、いいんじゃない」と評価した。1点差及ばず敗戦で、チームはいまだ3勝止まり。好調な超攻撃的2番が何よりの光だ。【中野椋】