連打も連勝も、なし。広島打線がつながりを欠き、「日本生命セ・パ交流戦」の日本ハム2回戦(マツダスタジアム)を落とした。18年6月8~10日の3連勝以来の交流戦連勝はならなかった。この日は7安打2四球に相手の2失策が絡んでも、1得点止まり。3試合連続で連打がなく、直近5試合でわずか3得点。打線が不振から抜け出せず、再び交流戦単独最下位に転落した。

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攻撃が続かない。0-3の7回2死一、二塁。途中出場の堂林の中前適時打で1点を返し、ナインを鼓舞するように広島ベンチに向かって右こぶしを握るも、反撃ムードが高まらない。なおも続いた2死一、二塁は野間が三振。8、9回も得点圏に走者を進めながら、追加点を奪えなかった。

佐々岡監督 なかなか仕掛けていくことができていない。追い込まれてから抜かれる球で(打ち取られていた)。

先発上原ら日本ハム投手陣から4度、イニングの先頭打者を出しながら、次打者が走者を進められなかった。安打が出ても続かず、勢いが生まれない。5回1死一、二塁から早めの代打策に出るも、奏功せず。5月28日ソフトバンク戦の4回の2連打以来、31イニングで連打なし。7安打に相手の2与四球2失策が絡んでも、最少得点に終わった。交流戦12球団最少1個の盗塁を含め機動力を絡めた攻撃もなく、重い空気を振り払えない。

リーグ最多得点で鬼門の交流戦に臨んだが、打線の沈黙が続く。交流戦8試合で11得点は12球団最少。12球団で唯一、本塁打がない状態を続ける。直近5試合では適時打2本で、連打は2連打の1度のみと、わずか3得点。交流戦を機に、広島の勢いが完全に止まった。

安打だけでなく、白星も続かない。前日の連敗ストップの勢いを継続できず、18年6月8~10日(対楽天)の3連勝以来となる4年ぶりの交流戦連勝はならなかった。2点差で迎えた僅9回には、ミスから失点を重ねた。交流戦アレルギーか、凡事徹底さえできていない。佐々岡監督は最後に「本当に苦しい戦いではありますけど、また明日の試合に向けて頑張ります」と言葉を絞り出した。停滞感打破には、広島らしさを取り戻すしかない。【前原淳】

○…先発遠藤が5回8安打3失点で、4敗目を喫した。2回に日本ハム万波に先制ソロを浴び、0-2の5回2死一、三塁でも万波に左前適時打を打たれて点差を広げられた。「5回に打たれたところは反省しないといけない。高めに抜けるボールが多かった」。前回5月25日ロッテ戦では交流戦初先発で3勝目を挙げたが、2週連続白星はならなかった。

○…堂林がチーム32イニングぶりとなる適時打を放った。3点を追う7回。相手ミスも絡み2死一、二塁のチャンスで打席へ。初球の低め変化球を投手の足元を抜く中前打とし、一時は2点差に迫る適時打を放った。「前の打席やられていたのでなんとかまず1点かえすことができて良かった」。前打席は2死一、三塁で空振り三振。適時打で悔しさを払った。日本ハム戦は通算30打数10安打、打率3割と好相性だ。

【ニッカン式スコア】1日の広島-日本ハム戦詳細スコア